ブレーキフルード、ロングライフクーラントを中心に、みなさまの疑問・質問にお答えいたします。
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ブレーキフルード
Q. グリコール系ブレーキフルードとは?
A. 主成分のポリエチレングリコールモノエーテルに、酸化防止剤や防錆剤などが添加されています。
グリコール系は水を吸収して、遊離した水を存在させません。遊離水があると、その水が100℃で沸騰して、ベーパーロックを起こします。冬場はその水が凍結して、部品を破損させてしまいます。吸湿しますと、100℃にはなりませんが、多少沸点が下がります。
ハイグレード品のDOT4やDOT5.1等は、ポリエチレングリコールモノエーテルのホウ酸エステルを用いて、吸湿しても沸点を比較的高く維持できるようにしています。
ブレーキを酷使する競技車両には沸点が高く、低粘度で応答性がよいブレーキフルードが求められます。
Q. DOT3とかDOT4とかどんな意味?
A. ブレーキフルードの規格は一般的に、アメリカ連邦自動車安全基準(FMVSS)のNo.116で定められたDOT規格が使われています。
JIS規格では、JIS K 2233:2006で定められています。JISとDOTはほぼ対応していますが、DOT4、DOT5の規格では多少異なる部分があります。
なお、DOT3よりDOT4、DOT4よりDOT5の方がそれぞれスペック的に上位に位置づけられますが、DOT3は小中排気量の車輌向け、DOT4は大排気量向け・スポーツ走行向け、DOT5は大排気量の寒冷地向け・スポーツ走行用といった具合に、車輌の種類や走行条件など用途によって適切な種類は変わってきます。
DOT3 JIS3種 BF-3 ドライ沸点205℃以上 ウエット沸点140℃以上
DOT4 JIS4種 BF-4 ドライ沸点230℃以上 ウエット沸点155℃以上
DOT5 JIS5種 BF-5 ドライ沸点260℃以上 ウエット沸点180℃以上
※グリコール系はDOT5.1と表記する
※DOT6種 JIS6種 BF-6 ドライ沸点250℃以上 ウエット沸点165℃以上
クーラント
Q. クーラントの役割は?
A. エチレングリコールを主成分とした液体で、エンジンを冷却する役割を担っています。
冷却水の凍結防止、冷却効率の向上、防錆防食機能を含めた製品が主流です。推奨されている濃度によって、凍結防止やオーバーヒートの防止などを、簡単に調整することができます。
Q. エンジン冷却の仕組みは?
A. 現在、多くのエンジンで採用されている水冷式では、ラジエーターで冷やされた冷却水を燃焼室周囲のシリンダーヘッドとシリンダーブロックに通過させ、燃焼によるエンジンの過熱を抑えています。
冷却できずに過熱が進むと、いわゆるオーバーヒート状態に陥り、さまざまなトラブルを起こしてしまいます。
Q. クーラントの規格は?
A. JISでは2種類の規格が設けられています。
- JIS1種(Class 1) AF ひと冬使用できるもの
- JIS2種(Class 2) LLC 年間を通して使用できるもの
Q. クーラントの種類は?
A. いくつかの分類法があります。
パーセント表記に基づく濃度別の種類は、適切な水との配合比率を導きやすくするために設けられています。車輌や地域ごとによって適正値が異なるので、車輌メーカーの説明書や販売店で確認することをお勧めします。
また、交換時期の長い高性能クーラントとして、LLCの名称で知られるロングライフクーラント、ロングライフクーラントよりもさらに寿命の長いスーパーロングライフクーラント(弊社〈ハイパークーラント〉〈パワークーラント〉)などがあります。
Q. クーラントの交換時期は?
A. JIS1種のクーラントは「ひと冬」となっています。車輌メーカーによって異なりますが、近年増えているロングライフクーラントの場合、4~6年・7万5000~12万キロまで交換不要です。
Q. クーラントの交換方法は?
A. 古いクーラントを完全に排出して全量交換するためには、ラジエーター下部にあるドレンボルトの取り外し及び取り付け、適正比率での水との配合、エア抜き作業などが必要となります。
また、主成分となっているエチレングリコールは一般廃棄できない物質なので、整備工場やディーラーに依頼するのがお勧めです。
Q. クーラントの色の意味は?
A. 誤飲防止や漏れたときにその箇所を特定しやすくするために、クーラントは着色されています。ピンク、緑、青などメーカーごとに色は異なりますが、クーラントの性能を示すものではありません。
スーペリア・クーラント
Q. 日本製のクーラントとスーペリア・クーラントを混ぜて使用して大丈夫ですか?
A. TCLクーラントを含め混合による具体的な不具合はないですが、使用されている添加剤の系統が違う為、それぞれの性能をキチンと発揮する事は出来なくなる恐れがある為、混合での使用は推奨しておりません。
Q. スーペリア・クーラントは日本車に使用することは出来ますか?
A. 日本車への使用は問題ございませんが、日本製クーラントが既に入っている所への混合は避け、全量交換を頂くことをお勧めしております。
Q. 日本製のクーラントに他のクーラントに混合した場合の交換サイクルを教えて下さい
A.スーペリア・クーラントは本来6年又は12万㎞毎の交換サイクルとなっておりますが、劣化したクーラントや性能の劣るクーラントに継ぎ足しの場合は、継ぎ足し前のクーラントの性能に近くなってしまいます。このため本来の性能を発揮するには全量交換をお勧め致します。
Q. 水で希釈する必要はありますか?
A.スーペリア・クーラントは希釈がいらないストレートタイプになります。
Q. スーペリア・クーラントはオレンジ色ですが色の違うクーラントを混ぜて使用しても問題ありませんか?
A.クーラントの色は誤飲防止の為の着色なので、色の違うクーラントであったとしても外国車用同士のクーラント混合は性能上問題ございません。
Q. スーペリア・クーラントの交換サイクルを教えて下さい。
A.6年又は12万kmごとの交換サイクルとなります。
Q. ラジエータリザーバータンク内のスーペリア・クーラントが不足している場合、水だけの補充で良いのでしょうか?
A.スーペリア・クーラントの補充は水で行わず、製品をそのまま注ぎ足して下さい。
Q. 開封後、残液の品質保証期限について教えて下さい。
A.本品の品質保証は未開封の場合で製造日から3年となっております。開封された場合の保管には容器を密栓し異物の混入を避けた上で、速やかにご使用いただくようお願い致します。
Q. スーペリア・クーラントの凍結温度について教えて下さい。
A. -40℃まで対応しております。
本品は希釈をせず原液でご使用ください。
Q. 日本製クーラントとスーペリア・クーラント(外車用)の違いについて説明してください。
A. 日本製クーラントとは使用されている添加剤が違います。スーペリア・クーラントには欧州車用クーラントに主流で使われている有機添加剤(オーガニック添加剤)が使われております。国産の場合は無機系と有機系のハイブリット添加剤が使用されており、添加剤の違いがクーラントとしての特長となっております。
Q. 外国車に専用クーラントを使用しなければならない理由は?
A. クーラントには防錆剤を始めとして各種添加剤が使用されておりますが、海外のクーラントでは現地の環境への配慮や、水質の違いから使用される添加剤に日本製クーラントと違いがある為、専用品の使用が推奨されております。
Q. 欧州車以外の外国車に使用可能ですか?
A. 米国車をはじめ各国の自動車にご使用いただけます。
Q. スーペリア・クーラントは外国車メーカーの承認を受けた商品ですか?
A. スーペリア・クーラントとして海外自動車メーカーの認証は受けておりませんが、これら外車メーカーの認証を受けたクーラントを分析した上で、同様の原料を使用し、性能を出しておりますので安心してお使い下さい。
Q. 海外メーカー適合の根拠は?
A. スーペリア・クーラントは、外国車メーカーのクーラントを分析し原料に同様のものを使用する事で、同等の品質・性能に仕上げておりますので安心してお使い頂けます。
Q. 他のクーラントと混合した場合、変色してしまうのではないか?
A. スーペリア・クーラントの液色はオレンジ色となっており、その他の色の外国車用クーラントと混合した場合、変色はおきますがクーラントの性能上は全く問題ございませんので、安心してご使用いただけます。変色を避けるには全量での交換をお勧め致します。
Q. 外国車用クーラント(純正品)とスーペリア・クーラントの比較はしていますか?
A. JIS試験に基づき各種金属での防錆試験を実施し、スーペリア・クーラントが欧州車純正クーラントと比べても同等以上であると確認しております。
Q. ディーゼル車には使用できますか?
A. 問題なくご使用いただけます。
Q. 大型トラックならびに建設機械に使用できますか?
A. 高温での安定性、キャビテーション防止能力に対応しておりますので、安心してお使い頂けます。
Q. クーラント主原料はEG(エチレングリコール)ベースですが、PG(プロピレングリコール)ベースのクーラントとの混合は問題ないですか?
A. 一部、PG(プロピレングリコール)が主原料となっている製品がございますが、その場合、混合使用は避けてください。本製品をご使用前に、現在使用中のクーラントをご確認の上、ご使用ください。
Q. フォルクスワーゲンアウディ、G11、G12、G12+、G12++、G13とスーペリアクーラントとの混合は問題はありませんか?
A. スーペリア・クーラントには最新の添加剤が使用されており、最新規格のG13規格(2010年以降)との混合は問題ございません。それ以前のクーラントがそのままご使用されている場合には、抜き変えでの全量交換の上ご使用いただく事をお勧めしております。
Q. 外国メーカー純正クーラントとスーペリア・クーラントの優位性を教えてください。
A. 弊社で分析した結果、金属腐食性試験(防錆評価)において、性能優位であることを確認しております。シビアコンディションでの使用を想定した場合、より安心感をもって頂くためにも、防錆バランスの取れたスーペリア・クーラントをお勧めします。
Q. 古い外国車にスーペリア・クーラントは使用できますか?
A. 車歴の古い車にスーペリア・クーラントの使用は可能ですが、車両メンテナンス状態について、十分ご注意してお使いください。
スーペリア・ブレーキフルード
Q. スーペリア・ブレーキDOT4 LV商品の規格について教えてください。
A. この商品は、「アメリカ連邦自動車安全基準」(FMVSS) で定められたDOT規格のDOT4と、「日本産業規格」(JIS)のJIS-K 2233規定のBF-4規格、更には「国際標準化機構」(ISO)のClass6規格を取得しております。
スーペリア・ブレーキDOT4 LVは、JIS 認定工場で生産され、DOTならびにJIS 規格、ISO規格に合格しておりますので、安心してご使用いただけます。
Q. スーペリア・ブレーキDOT4 LVの特徴は?
A. 本製品はLow Viscosity(低粘度)タイプのブレ-キフル-ドとなり、自動車の安全性向上の為ブレーキ機能に、ESP(Electronic Stability Program)、ABS(Anti-lock braking System)、ASR(Anti-Slip Regulation)等の電子デバイスが装着された車両に対して、非常に優れた性能を発揮し、最新のブレーキシステムの動作に適していることが特徴となります。
特に欧州車には、このタイプのブレーキフルードが指定されており、本来の性能を発揮するうえでDOT4 LVが必要となります。
Q.スーペリア・ブレーキDOT4 LVと一般的なDOT4の違いを教えてください。
A. スーペリア・ブレーキDOT4 LVは、一般的なDOT4の規格に分類される商品よりも低温域での流動性が優れているブレーキフルードである事が大きな違いとなります。
商品名のLVの意味はLow Viscosity(低粘度)を示しております。
Q.低温流動性が良い事で何が変わるの?
A. 寒冷地や冬季にブレーキを使用しても、ブレーキシステムが正常に作動が出来るようにブレーキフルードの規格では-40℃での動粘度を計測する項目があります。
この数値が低く柔らかい動粘度を持ったものは、より応答性・伝達性に優れたブレーキフルードと言えますが、スーペリア・ブレーキDOT4 LVは一般的なDOT4と比べ-40℃動粘度が628cst(※代表値)と低く、低温域でも応答性・伝達性に優れたブレーキフルードになっております。
Q. 低温以外では柔らかすぎでブレーキの効きが悪くならないの?
A. 問題ございません。高温域や常温域での動粘度は一般的なDOT4と比べても大きな差はなく高温域から低温域まで安定してお使いいただけます。
Q. スーペリア・ブレーキDOT4 LVとSuper DOT4の違いを教えてください。
A. 一般的なDOT4よりも沸点が高い“高性能ブレーキフルード”の事を差別化する為に『Super DOT4』という名称が使用されている商品もございますが、実際には『Super DOT4』という規格は存在せず、分類はあくまでもDOT4となります。
この事から『Super DOT4』は『スーペリア・ブレーキDOT4 LV 』の最大の特徴である低温域での流動性の良さを保持していないことが大きな違いとなります。
Q. どんな車両におすすめですか?
A. 近年ほとんどの車両に搭載されているABSを始めとしたEBD・TCS等ブレーキ自動制御装置の普及やこれら電子デバイスの進化により、より細かい制御が要求されるため、センシティブな役割をブレーキフルードは担っております。このことから、動粘度が常に柔らかい状態の常温域と比べ、よりシビアな低温域でも優れた流動性を持っている事が、様々な条件下でもこれらブレーキシステムに組み込まれた安全装置を作動させる上で、重要な要素になっており、これらの機能を持った車両に最適と言えます。
Q. リザーバータンクのフルードが減るのはなぜ?
A. 極少量のフルードは蒸発もしますが、量が減る大きな原因はブレーキパッドの摩耗が原因です。ディスクローターとパッド、ブレーキドラムとライニングには一定の隙間が必要です。この隙間を一定に保つために、自動調整装置が働いています。
すなわち『パッドやライニングが摩耗する➡隙間が大きくなる➡隙間の自動調整(シリンダーピストン前進)➡シリンダー内の油量が増える➡リザーバータンクの液面が減少する』となります。特にディスクブレーキはシリンダー径が大きいためパッドの摩耗による液面変化が大きくなります。
Q. リザーバータンクのフルードが DOT4でも、DOT4 LVを補充しても大丈夫か?
A. 同じ性能(商品)のブレーキフルードを補充することをお勧めしますが、グリコール系(非鉱油系)の製品であれば、下限ライン (Min) よりもフルードが少ない場合に補充してもかまいません。ただし、違う性能のフルードを継ぎ足した場合、低い性能のブレーキフルードに能力は引っ張られてしまいます。このため性能を最大限発揮するためにも全量交換をお勧めしております。
Q. スーペリア・ブレーキDOT4 LVの交換サイクルを教えてください。
A. ブレーキフルードには吸湿性があるため、2年程度で沸点が低くなりベーパーロックの危険性が高まるため、定期的な全量交換が最も重要なメンテナンスとなりますが、スーペリア・ブレーキDOT4 LVも同様です。但し、前回交換から2年以内であっても、使用環境や状況によって劣化が進み、液の色が黒ずんだり黒色以外でも大きく変色が見られる場合は、早めの交換をお願い致します。
Q. ブレーキフルードの保管方法について教えてください。
A. 高温多湿を避け、屋内保管を推奨します。また、ゴミや水分は大敵ですので、必ず容器のキャップを密栓してください。異物や水分の混入が起きそのまま使用しますと大変危険な状況になります。
Q. 新品のフルードは無色透明でしたが、そのまま未使用で保管していたら黄色に変色しておりました。そのまま使用可能でしょうか?
A. 使用可能です。黄色に変色するのは添加されている「酸化防止剤」や「防錆剤」などの添加剤の色が経時変化しただけで、フルードの性能とは無関係ですので、ご安心してご使用してください。
Q. 国内でDOT4 LV指定車はありますか?
A. 一部、トヨタ・GRスープラがDOT4 LV規格指定車になっております。エンジンを始めとした動力系や駆動系などはBMW社と共同開発されており、欧州車の仕様・技術が反映されている事が理由となります。まだ、日本では浸透していないDOT4 LV規格は常温域の性能を維持しながら低温域でも固くなりにくい特性を持たせたもので、ヨーロッパ車では標準となりつつある規格です。
Q. 国産車にスーペリアDOT4 LVを使用しても問題ありませんか?
A. 使用可能です。黄色に変色するのは添加されている「酸化防止剤」や「防錆剤」などの添加剤の色が経時変化しただけで、フルードの性能とは無関係ですので、ご安心してご使用してください。
Q. 古い外車にスーペリアDOT4 LVを使用しても問題ありませんか?
A. 問題はございません。一般的なDOT3、DOT4の代替品としてご使用もいただけます。
Q. 欧州車以外のアメリカ車にスーペリアDOT4 LVを使用しても問題ありませんか?
A. 問題はございません。一般的なDOT3、DOT4の代替品としてご使用もいただけます。